twitter夢垢、tumblr夢垢(溜め場)にて呟き溜めたSS集。多少の加筆修正済。
上に行くほど最近のお話です。
直で飛びたい方は下のリンクからどうぞ。
*clap*
だから笑って頷いて*R-15 /
幸せの数だけ /
模範解答 : 勃
逃げてもいいんだ*注意 : 尼
踏み躙っても構わない /
本気のお遊び : 英
優しさ : 米
パステルカラー*R-15 : 白龍
世界にたった二人 : 準太
だから笑って頷いて
APH:勃 2014.9.30 *R-15
*勃が姉さん呼びしてますが血の繋がりはありません
傷だらけの俺の身体をやっと包帯が覆った。気休め程度だと分かっていてもありがたい。
しかし、姉さんは一言も喋らず俺の隣に座っている。伸びた前髪で顔が見えない。少し心配になって、笑って欲しくて、代わりに俺が口を開いた。
「姉さん、俺とセックスして下さい」
まるで場違いな俺の発言に案の定ぎょっとした顔で俺を見つめる彼女がおかしくてつい笑ってしまう。漸く顔が見られた。
「どうしたのよ。ついに頭やられたの?」
「姉さんこそ顔赤いんだわ。想像しちゃいました?」
「…今?嘘、冗談でしょ!」
口の端から笑いの溢れる姉さんは本当にツボに嵌まったようだ。ここが病院だということは忘れていないらしい彼女は、しかし声まで完全に抑えられていない。
俺はその横で密かに安堵しながら、頭の中では姉さんを脱がせていた。あられもない姿の彼女を責め立てるのは酷く背徳的で興奮する。呼び方がまずいんだ。
「いいわね、抱いてよ。近親相姦風に」
「敢えて姉さんのままでいくと」
「大体私達に兄弟なんてものないのよ、国家なんだから。アーサーも蘭もイヴァンも馬鹿みたいよね、そんなものに縛られて。巻き込まれるこっちの身にもなってみなさいよ!って叫びたい」
「姉さんがそんな人で良かった。俺も同意見です。だって姉弟だったらヤれねーし」
「ふふ、そうよね」
俺の手の上に華奢な姉さんのそれが重なる。姉さんの手も荒れていたけど、相変わらず白くて女性的だった。
堪らなくなって俺が彼女の額にキスすると、擽ったそうに微笑む。
「…ブル、いつか平和になったら、その時には私のこと名前で呼んで。それまでは決して呼ばないで。セックスの最中もね。今はまだ、私が貴方を守るわ」
「……はい」
姉さんの肩を抱いて窓の外を見遣る。今年初の雪で、また新たな季節がやってきた。途方もない時間、俺達は今まで通り待てばいい話だ。ただそれだけなのに。
「ブル、包帯くさいね」
本当は姉さんは俺を守る力も無くなりつつある。自国のことで精一杯なのに優しい彼女は何がなんでも抱え込んでしまう。早く楽にして、幸せにしてやりたかった。
「私、子供欲しい」
「…俺達にはちょっと難しいですね」
「うん……そう、そうよね。ごめんね」
「でも、セックスは沢山しましょう」
「…変態」
「近親相姦プレイしたいって言ったの姉さんでしょ」
「言ってないわよ」
弱い日の光が雪に反射して美しかった。
もっと強くなりたい。安心して彼女を抱きたい。もう死にたいなんて言わない。だから、お願いだから、彼女だけは。
逃げてもいいんだ
APH:尼 2014.9.29
*ちょっと注意
今考えるととても恐ろしいんだけど、おいらだけではなくて周りの皆も同じような感じだったから、特別自分、いや自分達がおかしいだなんて思うことはなかった。基本的に外の国の情報は入ってこなくて比較対象が無かったから、それが普通だと信じて疑わなかった。学校に通えない子供が街にわんさか溢れ変えるのを見ていたから、ああ、おいらはなんて幸せなんだろうとすら思ってた。おいらの世界は当たり前のように狭かったんだ。先生がおいらの頬をひっぱたいても、それは愛情なんだと信じてた。
やがて痣が身体中に広がって普通に過ごすのも辛くなってきた頃、先生がおいらを呼び出したんだ。二人きりの教室はやけに静かだった。先生、おいらがそう呼ぶと、先生は振り返って、おいらにナイフを見せて、笑った。そこからはよく覚えてない。死にたくないと無我夢中で逃げて、途中躓いて転んだ時の腕の傷ならまだ残ってるけど、鮮明に思い出すことは不思議とないんだ。その先生はその後、病気で急死した。一週間後、別の先生が来た。穏やかで優しい初老の男性教師だった。
国が開けた時に、そのおいらを傷付けた先生の悪行が外に漏れた。おいら以外にも、おいらみたいな目にあっていた子は少なくなかった。だけど先生はもう死んでいるから、裁きという裁きは下されなかった。おいらはそのことは別にいいんだよ。この世にいない人間に法律なんてどれだけ無意味か分からない程子供じゃない。だけど、おいらはあの時までずっとずっと信じてたんだ。幼いながらも、先生は尊敬すべき大人で、おいら達を無条件に愛しているって、疑う余地もなかった。でもそうじゃないんだね。全然、そうじゃなかった。
消えたはずの痣が時々見えるのは、きっとおいらが今でも先生に叩かれてるせいだと思うんだ。それか病気。頭のね。お前を幸せにしたいと思う傍ら、自分すら満足に守れないおいらが、どうやってそれを成し遂げるんだって考えてしまって、苦しくなるんだよ。先生の呪縛がおいらをまだ蝕んでる内は、きっとおいらは救われない。神様に頼んだって、先生は、あの人は、きっとついてくる。それが堪らなく怖いんだ。
そこまで言って彼女の方をちらりと見ると、彼女は泣き腫らした瞳をこちらに向けて、おいらの頬を両手で包んだ。
「それでも、私は貴方と一緒にいたい」
「…おいらは、お前を意図せず傷付けるかもしれない」
「絶えず話し合うのよ。言葉に出来ないなら、代わりに抱き締めるの。そうやって上手くいくようにするの。過去がどんなに辛くても、そうやって生きていくの」
おいらの信じていたものとは一体何だったのだろう。ただの勉強ができる大人のもとで、国の金に支えられて、得られたものとは何だったんだろう。そんな罰当たりな嫌味を吐いてしまう自分なんか消えてしまえばいいと思った。
「もう我慢しなくていいの」
視界が歪んで、彼女の細い指を濡らしてしまう。
「私を信じて」
(Twitter 世界の国民性bot ●学校の先生を尊敬する国ランキング 第1位 尼 を見て)
幸せの数だけ
APH:勃 2014.9.25
呼吸する暇も私にはいらなかった。酸素不足に耐えながら、必死に彼の動きに追い付こうとする。味のしないはずの彼の舌がとても美味しい。
本当は幸せになりたかった。
「……なあ、」
「…ん、」
「大好きって言ったら、怒る?」
心臓が痛くて怖くて涙が出た。震える手で彼のYシャツを掴みながら、汚い息を吐き出す。
「怒らない、けど、それは困るのよ」
嗚咽混じりの私の言葉を唇で掬うブル君が柔らかく笑った。
「あいつを忘れたい?」
「…何で、」
「忘れて、俺と一緒になる?」
訊きながらも肯定の返事しか認めないといったような抱擁に、私は彼の熱に浮かされて頷くことしかできない。
彼は、私が昔の男に未だに視線を向けていてもいいと言う。私ならとても生きていけないような思いやりも愛もない最低な仕打ちも、困ったように笑うだけで、すぐに抱き締めて私を癒した。それに救われると同時に罪悪感を植え付けられる。私を傾かせたのは紛れもなくブル君で、傾いた結果私の心の平衡感覚は随分前から失われたままだ。もうほとんどブル君に気持ちを持っていかれているというのに、未練がましく拙い過去の情を、決して届くことのなかった過去の男のために燻らせている。私は自分の一番愛する人と一緒に生きたいけど、多分私を一番に愛してくれる人は、私の一番愛する人とは違う。私を一番に愛してくれる人は、あの人ではなくブル君で。煮え切らない態度でそんな彼を困らせているのは私だ。
どうしてこうも上手くいかないんだろう。
世界にたった二人
振り:準太 2014.4.12-5.9
title:確かに恋だった
私はいつだって押し倒される準備が出来ていた。私は用意周到だった。高瀬の目の前には保健室の真っ白なベッドとそれに座る私。私の右手には包帯が過剰にぐるぐる巻かれている。彼は真剣に私の怪我のことを考えているようだった。
「痛くない?大丈夫か?」
首を横に振ると、彼は少し安堵の表情を見せたけど、やはりまだ表情は固い。怪我は本当に平気なので、気にして欲しくない。そんなことより、もっと他に考えるべきことがあるのに。
私達の間は、彼からの一方的な気まずさで埋め尽くされている。居心地が悪くて笑ってみせたけど、無理に作った笑顔は余計に高瀬を追い詰めてしまったようだった。笑顔がひきつったのは右手が痛むからじゃなくて、楽しくもないのに笑ったからだ。
「…本当にごめんな」
「大丈夫。多分、高瀬が思ってる程痛くないよ」
ゆっくり右手を閉じたり広げたりしてみたけど、やはりさほど痛くない。動きがぎこちないのは絶対包帯のせいだと思う。
「養護の先生がいないからって、包帯無駄に使っちゃったね」
苦笑いで目を逸らした彼におかしくなって笑えた。やっと高瀬から緊張が少し抜ける。ふざけた口調で、包帯のせいで右手が動かないことを伝えると、安静にしていろと言われた。健全な男子高校生の優しさは、私の心にも少し安らぎを作る。だけどそれだけだった。それよりも私は保健室のベッドはやたら白くて、包帯も同じように白くて独特のにおいがする、そのことが気になっていた。
私はいつだって用意周到だ。
来るべき瞬間の為に、細部にまで神経を張り巡らせていた。
私達の間にまた静寂が埋まるけれど、私はもうそんなことどうでもよくなっていた。
「高瀬」
「ん?」
「…なんでもない」
拍子抜けするくらい普通だ。私と同年代の男の子って、もっと分かりやすいものだと思っていた。それとも私が不純なのかしら。誰もいない保健室。ベッドに腰掛けるクラスメートの女子。この部屋の鍵は内側からかけられるし、私は片手が塞がっているから余計に、その気になれば簡単に押し倒せる。その先のことだって、できる。なのに。
先程まで沸々としていた感情が急に冷えて萎んだ。私はなんだか気恥ずかしくなって、情けなくなって、高瀬から逃げるようにベッドに倒れた。私だけが用意周到だって、相手もそうじゃなかったら意味ないじゃない。
「どした?」
「寝てから行くことにする。朝からちょっと怠くて」
布団もかけずに高瀬に背を向けてそう答えるのが精一杯だ。 高瀬はそっか、と呟いて立ち上がった。私に彼の影が降りてきたのでそれが分かった。そして私の足元の布団を掴むと、やけに雑なやり方で私の身体を布団で覆う。ぼふ、という音と共に顔にまでかかった布団から僅かに抜け出すと、高瀬の男の子の手が私の頭を緩く撫でる。そして耳元で囁かれる。
「下着見えたけど、期待していいの?」
模範解答
APH:勃 2014.1.29
「手が早いって言われない?」
唇を離して、自分からしたくせに息継ぎに失敗したらしい彼に問う。
「こんなことするの、お前だけなんだわ…」
「なるほど。経験に乏しいわけね」
唾液を処理し、ふと見上げると真剣な表情のブル君がいる。お酒の力は本当に恐ろしい。普段勤勉でちょっとシャイで、だけど意外と変なことが好きな彼が、こんな風になるなんて。
「ファーストキスだった?」
「…お前な、」
「私は違うわ。貴方の前にもうしてる。キスだけじゃなく、ね」
「……ま、そうだと思ってたんだわ」
複雑な顔で、でも思ったより潔く私の発言を受け入れたブル君に、私の方が傷付いた。
「酷いわ、私のこと何だと思ってたの」
「ああ、そういう意味じゃなくて。のことならもう既に他の男が見つけてるだろうって思ってたんだわ」
思いがけない一言だった。私は内心動揺している。言い方は良くないけど、今までの男達は私にそんな扱いをしたことはなかった気がする。勿論、ブル君だって私が勘違いしているだけで、実際はその男達と変わりないのかもしれない。だけど、それならどうして咄嗟にあんなことが言えたんだろう。
「」
「ん?」
「好きだ」
ブル君の澄んだ瞳の光が強くて私は目が眩みそうだった。半分喜び、半分申し訳なさと疑問で頭が混乱する。ああ、そうだ、駄目だ。駄目だった。彼にも私にも今はお酒が入っている。他力本願では、響かない。
「、正直に言ってくれ」
「…駄目よ、ブル君。もっとちゃんとした人見つけなきゃ」
「嘘でも遊びでも間違いでもねーんだわ」
ぐっと近付く影を、私は黙って見ていた。緊張しながら待ったけど、今度は触れるだけだった。
「…なんで突然、」
「もっと欲しいなら、からちょうだい」
彼の睫毛は長い。それらがきちんと伏せられたのを見届けてから、私は流されるように背伸びする。人のことなんて言えない。
パステルカラー
magi:白龍 2014.1.26 *R-15
「…そうやって身体を重ねることに、何の意味があるんだ」
「これはこれは、白龍皇子、こんばんは」
彼女は髪の毛を纏めながら俺を見て笑い、軽く会釈する。
「俺の質問に答えろ」
「意味?性欲に、意味なんてございませんよ」
彼女がまた笑う。俺は舌打ちして金属器を握ると、僅かに目を大きくしたが滑らかに呟く。
「こんな時間まで鍛練を重ねていらっしゃったんですか」
「当たり前だ。俺はお前みたいに淫らではない」
「あら、酷い。貴方様が皇子でなかったら今ここで張り倒していました」
「無礼だ。自分の立場をわきまえろ。お前のその女官職だって、俺はいつでも奪うことができるんだ」
「構いませんよ。勤めるところが変わるだけで、仕事はそれほど変わりません」
彼女は以前遊女だった。彼女自身はそれなりの身分の出らしいのだが、彼女の村ではさほど地位はなく、庶民が通うにはかなり贅沢なところで、彼女よりも上の身分の男達の前で股を開いていた。それを紅炎が拾ってきた。
彼女が、夜伽以上に身の回りのことができたからだった。
「…俺は、お前は紅炎の相手として拾われたのだと思っていた」
「ふふ、私もですよ。まさか私のような庶民を、あの紅炎様がただの女官として置いて下さるなんて」
「本当にそうなのか?本当にお前はそんなことをされていないのか?」
「ええ、紅炎様は、いつまで経っても私を抱いて下さいません。だからこうやって他の殿方の寝所へ毎夜向かうのですよ。私にとっては習慣ですから、やらなければ可笑しくなってしまう。腹の中の女の臓器がね、疼くんです」
「……」
「白龍皇子には少々生々しいお話でしたね」
悪夢を見ているようだった。の細い指が俺のうなじから顎のラインをなぞり、俺は悪寒に身体を震わせる。厭らしい笑みで、が声を漏らす。
「私を抱きたいと思われましたね?」
「何を、」
「存じ上げております、私。貴方様はいつも私をご覧になっている。私が紅玉姫とお話している時も、洗濯している時も、こうやって、深夜殿方の寝所を出る時も、苦々しい少年のお顔で、ご覧になっている」
「…貴様、」
「少年、という言葉に、意義を申し立てるのなら、その代わりに私を抱いて証明して下さいませ。貴方様が、殿方であられることを。私はいつでもお待ちしております」
「…俺は、お前をそんな風に、」
「白龍皇子」
が服の前をはだけさせる。胸の膨らみが陰影を大きく作り出して、俺を見据える。俺は視線を逸らしたが、逸る心臓はただの雄だった。
「私の女の臓器に、貴方様を下さい」
ゆるやかに落ちる月は今日はいなかった。影のように自分の寝所へを連れ込んだ俺は、金属器を床に音を立てずに置いた。当たり前のようにを寝台へ押し倒すと、熟練の業かなんだか知らないが、彼女は見事な生娘を創り上げる。そんなの服を脱がせながら、俺は彼女欲しさに唇を噛んだ。身体だけでもいいんだ。
踏み躙っても構わない
APH:英 2014.1.6
一日は24時間しかない。そのうち6時間は睡眠にあて、8時間は職場にいて、2時間は通勤にかけ、朝晩の飯と風呂とトイレ等で2時間、残り6時間をすべてお前にかけたとしよう。分かるか?どんなに切り詰めても6時間しかないんだ、お前のため時間は。長い長いお説教の末紡いだ言葉には涙が混じっていた。女々しいというよりもちょっと拍子抜けする雰囲気で彼は喋るけど、愛しいということに変わりはない。でも、まるで私が我儘を言っているみたいで良い意味で可笑しい。アーサーが駄々をこねているだけなのに。要約すると、俺がお前のために作った時間もお前の協力無しには成立しない、ということらしい。それで、風呂からあがってソファーでゆっくりしている私の目の前でいきなり説教し始めたのか。面倒で単純で可愛い。
「じゃあ、何しようか」
「え、」
「え?構ってほしいんでしょ?」
「ばっ…どう考えたらそうなるんだよ!俺はただお前が俺の時間を思い付いたように奪っていくのが気に食わないからメリハリをつけようと提案しただけでそういう感情的なことは考えてない!断じてだ!」
「何よメリハリって」
赤い顔で捲し立てられても最早説得力などなく、ただじいっと彼を見つめて、それによってますます要領を得なくなるアーサーを心の中で抱き締めた。ああ、でもきっと今私はとても良い顔をしているらしく、アーサーの紳士的なところはどんどんなくなっていく。流石にかわいそうになってきたので出来るだけ優しい声で彼を呼んだ。始めは嫌そうな表情だったけど、両手を広げれば文句を言いながらも体は素直に応えた。暖かい背中を撫でながら、6時間もあれば十分じゃないのかと考える。
「いや…それは駄目だ」
「どうして?」
「6時間なんてのは、敢えて具体的にしただけなんだ。数字に重要性はないから、その、忘れてくれ。でも、仮に6時間だとして、足りないのは本当だ」
足りない。時間が?私が?どちらにせよ良い意味で困惑してしまう。でもこんなにはっきり好意を示すなんて珍しい。胸の内が温かくなる。
「アーサー、何もかも計画的にはいかないよ」
「努力は惜しまない。お前に関わることなら尚更な」
そう言って額に唇を落とすアーサーを視線だけで感じていた。顔が、熱い。
優しさ
APH:米 2013.12.5
「手は腰に回すの」
「あ、ああ…」
「駄目よちゃんとこっち見て」
「っ…!」
俺は彼女の華奢な肩を押す。不満そうな顔をするとは反対に、俺は羞恥で爆発したい願望で一杯だ。
「何照れてるのよ」
「…ヒーローが照れるはず、」
「嘘つきヒーローね」
彼女は俺の頬をするりと撫でて、あくまで聖女のように微笑んだ。
「ヒーローは、好きな女を抱くこともできないのね」
ああもう消えてなくなりたい。何でこんな女好きになったんだろう。心の中で思っていたはずなのに、声が漏れていたらしい。
「ああ、どうして私はこんないい年して未だにウブな童貞を愛してしまったのかしら」
「やめてくれよ!」
「私のこと、ビッチだと思ってるわね?残念。貴方を待つことで、随分長い間処女を捨てられずにいたのに」
「…え、それって、まさか君も…?」
「まあ、焦らされすぎてもう処女ではなくなってしまったけど」
何なんだ一体、君は?それでも長い間俺を思い続けていてくれたらしい彼女の言葉が純粋に嬉しい。
「ねえ、今度こそは、私を焦らさないでずっと大事にしてね。でないと私本当に持たないの。貴方が今のままヘタレなら、私は心で泣きながら他の男のところへ慰めてもらいに行くことになる」
「……当たり前じゃないか。というか何だい君!俺という彼氏が居ながら他の男に抱かれる気なのかい!まったく性格悪すぎるよ!」
「アルが私をちゃんと愛してくれたら、何も問題ないのよ。第一、私は貴方のことが本当に好きなんだから」
彼女には多分一生敵わないと思う。辛い。
本気のお遊び
APH:英 2013.11.21
「手つきが厭らしい…」
構わずキスをした。俺の右手は彼女の腰へ、左手は後頭部のやわらかい髪の毛の中へ。生あたたかい舌が俺の興奮を助長して更に高く高く這い上がらせる。うっすら目を開けると、すましながらも必死ながいた。
「お前…」
暫く啄んでから離すと、ほんのり頬を赤く染めたが目を逸らす。ますます興奮が俺を侵食していく。短く溜め息を吐いて彼女の顎に左手を滑らせた。その小さな刺激にさえ反応するは、恥ずかしそうに眉間に皺を寄せる。
「…これ以上は、駄目」
「何でだよ」
「もう皆来るわ。見られたら五年はネタにされるわね」
そう言って彼女は俺の胸をぐっと押す。女の力で俺の身体がどうにかなるはずないのだが、俺はわざとその力に従って彼女から離れた。するとやはり拍子抜けしたが俺を見上げた。
「何だよ」
「今日は随分大人しいのね…ちょっと怖いわ」
「あいつらにからかわれたいのか?」
「それ、私のセリフなんだけどね」
はクスリと笑い、自分の名前のプレートが置いてある席へ歩いていく。俺はその背中を熱の籠った目で眺めていた。すると少し進んだところで彼女が立ち止まる。
「ねぇ、まだ時間じゃないよね?」
「ああ…ルートヴィッヒでもあと十分しないと来ねぇぞ」
俺の言葉に振り返ったが躊躇いがちにこちらへ歩いてくる。俺はの顔と胸元を視線だけで交互に見ながら、まるで夢のように上手くいった現実にひたすら心臓を酷使していた。俺のテリトリーに入って止まった彼女に、こっそり恍惚とした感情を注いだ。
「…それなら、あと一回だけしたい」
待ってましたと言わんばかりに彼女の唇を塞ぐ。間髪入れないキスだった。いきなりで驚くの前歯をなぞり、彼女のブラを外そうと背中に手を回した。流石にそれ以上は、と思ったのか
が慌てて抵抗するが、勿論俺はそれをねじ伏せる。俺達が表面だけの愛撫を楽しんでいると廊下から足音が聞こえてきた。が目で訴えたのを無視して彼女の耳に舌を突っ込んだ。会議室のドアが開いた瞬間に彼女を解放してやる。
「おはよう」
「フランシスおはよう…!」
「よお髭、シカトしてんじゃねぇよ」
「朝っぱらから眉毛と二人きりなんてかわいそー!…って思ったけど、お兄さん邪魔したみたいだね?」
「え!?何が!」
「いやいや何も見てないけどね?あ、そうだ、耳、てらてらだから皆来る前にどうにかした方がいいよ?」
会議中、はずっと俺から目を反らしたまま、たまに合えば睨み付けてきた。フランシスの助言で俺の唾液を吹いたハンカチを俺に投げつけてきたので、後で返しに行こうと思う。未だに違和感の残る下半身を気にしつつ、どんな口説き文句を添えようか考えていた。
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